運営:たろう行政書士事務所 風営法許可・申請代行オフィス

BAR・スナックの深夜営業許可|届出の流れと基準

BAR・スナックなどの飲食店では、深夜帯まで営業しお酒を提供するケースが多く見られます。深夜時間帯(午前0時から午前6時まで)にアルコールを提供する場合には、「深夜酒類提供飲食店営業の届出」が必要です。
この届出は一般的に「深夜営業許可」と呼ばれることもありますが、厳密には許可ではなく「届出制度」です。

無届で営業した場合には、50万円以下の罰金が科される可能性があり、営業停止などのリスクも伴います。そのため、開業前に必ず必要な手続きを確認し、適切に対応することが重要です。

ただし、すべての飲食店でこの届出が必要になるわけではありません。営業形態や提供内容によって要否が異なるため、自店舗の営業形態を正しく把握することが大切です。

この記事では、

  • 深夜営業許可が必要となる飲食店
  • 届出の基準や注意点
  • 警察署で受理されるためのポイント

について、実務の観点からわかりやすく解説します。

目次
  1. 「深夜酒類提供飲食店営業の届出」が必要な飲食店
  2. 深夜営業許可の届出がいらない飲食店
  3. 深夜営業許可の禁止事項
  4. 接待行為
  5. 深夜0時以降に客を遊興させること
  6. 客引き行為
  7. 未成年に関する規制
  8. 深夜営業許可の届出基準
  9. 場所的基準
  10. 構造的基準
  11. 深夜営業許可の届出先と届出期限
  12. まとめ

「深夜酒類提供飲食店営業の届出」が必要な飲食店

BAR・スナックなど、深夜時間帯(午前0時から午前6時)に営業し、酒類を提供する飲食店は「深夜営業許可」の届出が必要となります。届出が必要かどうかのポイントは「営業時間」と「酒類の提供有無」です。

届出が必要なケース

  • 深夜時間帯(午前0時から午前6時)に営業する
  • 酒類の提供が中心である

つまり、「深夜に営業し、お酒をメインに提供する店舗」は深夜営業許可の届出が必要となります。

深夜営業許可の届出がいらない飲食店

すべての飲食店に深夜営業許可が必要なわけではありません。上記の要件に当てはまらない、以下のようなケースでは届出は不要です。

  • 午前0時までに営業を終了する
  • 食事の提供が主である飲食店

例えば、深夜時間帯にアルコールを提供していても、ラーメン店やファミリーレストランなど主目的が食事であれば深夜営業許可は不要となります。

ただし、実態によって判断が分かれるケースも多いため、迷った場合は所在地を管轄警察署への事前相談に行くのが良いでしょう。

深夜営業許可の禁止事項

深夜酒類提供飲食店営業には、風営法に基づくさまざまな禁止事項があります。違反すると営業停止や処分の対象となるため、十分な理解が必要です。

主な禁止事項は以下のとおりです。

  • 接待行為の禁止
  • 深夜0時以降の遊興の提供禁止
  • 客引き行為の禁止
  • 未成年への酒類・たばこ提供禁止
  • 深夜時間帯の未成年の接客従事禁止

接待行為

客の隣に座って会話やお酌をするなどの行為は「接待」に該当し、深夜営業では認められていません。このような営業を行う場合は、別途風俗営業許可(1号)が必要になります。

風俗営業許可1号についての詳しい説明は、下記記事をご確認下さい。

キャバクラ・ホストクラブキャバクラ・ホストクラブを開業するのに必要な許可 | 風俗営業・1号許可 風俗営…風営法許可申請代行サポート | たろう行政書士事務所

深夜0時以降に客を遊興させること

ショーやダンス、音楽演奏などで客を楽しませる「遊興」は、深夜0時以降は禁止されています。クラブ営業などを行う場合は「特定遊興飲食店営業許可」が必要です。

特定遊興飲食店営業許可についての詳しい説明は、下記記事をご確認下さい。

クラブ・ディスコ特定遊興飲食店営業の許可 ナイトクラブ・ライブハウス・ショーパブなど、深夜時間帯…風営法許可申請代行サポート | たろう行政書士事務所

客引き行為

通行人への声かけや勧誘をする客引き行為は条例で厳しく禁止されています。客引き行為とは、通行人や不特定の者を誘って客にしようとする行為で、繁華街では重点的に取り締まりが行われています。

未成年に関する規制

20歳未満への酒類提供は禁止されているほか、18歳未満を深夜に接客業務へ従事させることもできません。

深夜営業許可の届出基準

深夜酒類提供飲食店の届出が受理されるためには、店舗の場所的基準構造的基準を満たす必要があります。

場所的基準

営業する飲食店の場所的基準を満たす必要があります。

深夜営業は、どの地域でも可能というわけではありません。一般的には、「商業地域」や「近隣商業地域」など、店舗が集まるエリアに限定されることが多いです。

「住居専用地域」や「住居地域」では深夜営業は認められていませんので、物件契約前に必ず用途地域を確認しましょう。用途地域は自治体の窓口や公式サイトで確認できます。

構造的基準

営業する飲食店の構造および設備に関する構造的基準を満たす必要があります。

主な基準は以下の通りです。

  • 客室の床面積は1室9.5㎡以上(1室のみの場合は制限なし)
  • 客室に見通しを妨げる設備を設けない(高さ1m以上の衝立や家具は禁止)
  • 善良な風俗を害するおそれのある写真や装飾を設置しない(わいせつ・暴力的表現など)
  • 客室出入口に施錠設備を設けない
  • 営業所内の照度は20ルクス以上
  • 騒音・振動は条例で定める基準内であること

深夜営業許可の届出先と届出期限

「深夜酒類提供飲食店営業」の届出先は、営業所の所在地を管轄する警察署を通じて公安委員会へ届出することになります。届出に料金はかかりません。

届出が受理されるためには、申請書類一式と各種図面を揃える必要があります。書類に不備があると受理されませんので、専門家に相談のうえ、届出先の警察署へ行くのがよいでしょう。

申請が受理されると「申請・届出受領書」が発行され、受理から10日後には深夜営業を開始できます。

まとめ

BAR・スナックなどで深夜0時以降に酒類を提供する場合は、「深夜酒類提供飲食店営業の届出(深夜営業許可)」が必須となります。

特に重要なポイントは以下のとおりです。

  • 深夜営業+酒類中心に提供 → 届出が必要
  • 住居系用途地域では営業不可
  • 接待・遊興などは禁止
  • 届出後10日で営業開始可能
  • 深夜営業は風営法の規制が厳しく、単なる「飲食店営業許可」との違いを理解して準備することが重要です。

    店舗設計や書類に不備があると受理されないため、スムーズに開業するためには、実務経験のある行政書士への相談が有効です。

    お問い合わせ

    はじめての方も安心してご相談ください。初回相談は無料です。